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Yamaki Custom 125(Broken Guitar)
メーカーはヤマハでは無くヤマキというメーカーです。
ヤマキは70年代にはフォークギターをたくさん製造していて、ギター製作の業界でも隆盛を誇っていたようです。80年代以降には製作されなくなりました。
60年代末から70年代にかけて製作されていたということになります。

このCustom 125は70年代の初め頃のモデルと思われます。
フレットの上にある金属の三角のロゴ、ゼロフレットがなんとも特徴的なギターです。
それほど高価なものではありませんが、良い音をさせていたギターでした


いい音をさせていたギターだった…
と書くのはこのギターが壊れてしまったからです。


あるイベントで撤収作業をしているスタッフに踏まれてしまいました。
荷物を運びながらバックしてきて、その時がケースにギターをしまおうとしていた瞬間でした。

かくして、このギターはボディーからボコリと凹んで、とてもギターとしては機能しなくなりました。
しかし、何気に触っていると音はちゃんとするのです。
それもギターとは違う音、琴やトンコリに近い。
(水琴窟の音のようだと言ってくれる友人もいました)

ボディーの凹みのせいでフレットで音高を変えることはできなくなっていて、開放弦しか使えません。
それはチューニングを変えることで、色々なパターンに変えることができると気づきました。

ギターとしての機能は果たさなくなりましたが、違う楽器としての属性が付加されたのでした。

束の間、この変な音のする楽器を楽しんでいましたが、やっぱり治そうと思い、修理工に持ち込むことにしました。
治ってしまう前にこの変な音が無くなるのも嫌だと思い、何曲か録音しました。
それが、最近のアルバムでいくつか使われている音源です。

持ち込み虚しく、修理は無理だという診断を受けました。
ということで、今でも部屋の片隅で独特の存在感を放ち、鎮座しているのです。

Thirteen Flags by Yousei Suzuki
Broken Woods by Yousei Suzuki


2013.6/18